新卒でアパレルに入ったものの、「このまま続けるのは難しいかもしれない」と感じていませんか。
服が好きで選んだ仕事でも、実際に働いてみると、思っていた働き方との違いに戸惑うことがあります。
たとえば、次のような悩みを抱える人もいます。
- 毎日売上を意識する空気がつらい
- アパレル特有の雰囲気や人間関係になじめない
- 土日休みが少なく、友達と予定を合わせにくい
入社前は前向きな気持ちがあっても、働き始めてから「辞めたい」と感じることはあります。
ただ、勢いだけで退職を伝えると、退職日やシフト、貸与物の返却で迷うこともあります。
この記事では、新卒でアパレルを辞めたい人に向けて、退職前の準備、店長への伝え方、よくあるトラブルへの対処法、自分で退職を伝えるのがつらい場合に退職代行をどう考えればよいかも整理します。
新卒でアパレルを辞めたいと思ったら、退職前に準備しておくこと
退職を考えたとき、いきなり店長へ伝えるのは不安ですよね。
特にアパレルは店舗ごとの人数が少ないこともあり、「自分が辞めたらシフトが回らないかも」と考えて、なかなか言い出せない人もいるはずです。
まずは、退職までの流れを確認し、何を準備すればよいか整理しておきましょう。
退職までの流れを確認する

退職までの流れは、基本的に「退職意思の伝達」「退職日の調整」「引き継ぎ」「最終出勤日」という順番で進みます。
以下の表で退職までの流れを確認しましょう。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 退職を考え始めたら | ・退職希望日の目安を考える ・シフトの状況を見る ・貸与物や私物を確認する |
| 退職を伝える前 | ・店長に話すタイミングを考える ・退職時期と退職理由を整理する ・必要に応じて退職届を準備する |
| 退職を伝えてから最終出勤日まで | ・退職日を確認する ・引き継ぎを進める ・貸与物返却の準備をする |
| 最終出勤日 | ・制服や名札などを返却する ・私物を持ち帰る ・必要書類の受け取り方法を確認する |
まず全体の流れを知っておくと、「何から始めればいいかわからない」という不安が軽くなります。
退職ルールと有給休暇ののころを確認して、退職時期を決めておく

退職までの流れを把握したら、就業規則や雇用契約書を確認します。
会社によっては、「退職希望日の1か月前までに申し出る」など、退職手続きのルールが定められていることがあります。
期間の定めがない雇用契約では、民法上、解約の申入れの日から2週間で終了するとされています。
ただし、円満に進めたい場合は、法律上の最短だけで考えるのではなく、就業規則、雇用契約書、シフト状況を見て退職希望日の目安を決めましょう。
退職に関する基本的な考え方は、労働局の案内でも確認できます。
退職希望日を考えるときは、まず次の3つを確認しておくと整理しやすいです。
- 就業規則や雇用契約書では、何日前の申し出になっているか
- 次のシフトやセール時期と重なっていないか
- 有給休暇を使う場合、最終出勤日をいつにするか
退職希望日の目安があると、店長に「いつまで働ける?」と聞かれたときに落ち着いて答えやすくなります。
退職届は出すタイミングに備えて用意しておく

退職届は、必ず最初に出さなければいけない書類ではありません。
会社によっては指定の書式があったり、退職届ではなく社内手続きで進めたりする場合もあります。
ただ、あらかじめ退職届を用意しておくと、「いつ退職したいのか」「退職の意思が固まっているのか」を自分の中で整理できます。
退職届には、一般的に退職する意思、退職日、提出日、所属店舗や部署名、氏名、宛名を書きます。
退職願は「退職を願い出る書類」、退職届は「退職の意思を届け出る書類」として扱われることがあります。
ただし、どちらを使うかは会社のルールや状況によって変わります。
会社指定の書式があるか、人事や店長から提出の指示があるかを確認してから出すと安心です。
店長への退職の伝え方は、短く落ち着いた言葉で大丈夫
退職を伝える場面は、新卒の人ほど緊張しやすいものです。
ただ、完璧な言葉を用意する必要はありません。
大切なのは、話す時間を取ってもらい、短く落ち着いて退職の意思を伝えることです。
退職を伝える前に、話す時間を取ってもらう
退職の話は、まず直属の上司に伝えるのが基本です。
アパレル店舗であれば、多くの場合は店長が最初の相手になります。
接客中や閉店作業の最中にいきなり切り出すと、相手も落ち着いて話を聞けません。
まずは、話す時間を取ってもらいましょう。
「お忙しいところすみません。今後の働き方についてお話ししたいことがあるので、少しお時間をいただけますか。」
「退職についてお話ししたいことがあります。落ち着いてお話しできる時間をいただけますでしょうか。」
直接いきなり言うのが難しい場合は、LINEや電話で「退職についてお話ししたいので、お時間をいただけますか」と伝え、面談の時間を相談する方法もあります。
LINEだけですべてを終わらせるというより、まずは話す場を作るために使うと考えるとよいでしょう。
退職時期と退職理由の伝え方|新卒向けの例文あり
退職を伝えるときは、まず退職希望日をはっきりさせておくと話が進みやすくなります。
退職時期の伝え方は、次のような形で十分です。
「退職日は〇月〇日を希望しています。」
「次のシフトが出ている〇月〇日までは勤務できます。」
そのうえで、退職理由は1つに絞って短く伝えましょう。
理由を増やしすぎると、相手から一つずつ確認され、話が長くなることがあります。
退職の意思が固まっている場合は、「まだ迷っています」ではなく、「退職したいと考えています」と伝える方が話がぶれにくくなります。
退職理由は、次のように短く伝えれば大丈夫です。
「入社後、自分なりに努力してきましたが、今後の働き方を考えた結果、退職したいと考えています。」
「体力面や生活リズムを考えたときに、長く続けることが難しいと感じています。退職させていただきたいです。」
退職時期と理由をセットで伝えると、話があいまいになりにくくなります。
事前に決めた退職希望日の目安を、落ち着いて伝えましょう。
退職を伝えたあとによく聞かれることと返し方
退職を伝えると、店長からいくつか質問されることがあります。
先に返し方を考えておくと、その場で慌てにくくなります。
| 聞かれやすいこと | 返し方の例 |
|---|---|
| 誰かに相談した? | 自分でも考え、身近な人にも相談したうえで退職を決めました。 |
| 次の仕事は決まってるの? | 今後の働き方を見直している段階です。 |
| 続けられる方法はない? | ご提案ありがとうございます。ただ、今回は退職の方向で考えています。 |
質問にすべて詳しく答える必要はありません。
退職の意思が固まっているなら、理由を広げすぎず、同じ方向の言葉で落ち着いて返しましょう。
退職するときによくあるトラブル事例と対処法
退職を伝えたあと、すんなり話が進むとは限りません。
アパレルでは、シフトや人員の都合、貸与物や社販購入品の扱いなどで、退職時に迷う場面が出てくることがあります。
よくあるケースを知っておくと、必要以上に動揺せずに対応できます。
上司に強く引き止められた場合
上司に強く引き止められた場合は、退職の意思をあいまいにしないことが大切です。
「考え直してみます」と言うと、まだ迷っていると受け取られることがあります。
返し方は、次の一文で十分です。
「ご迷惑をおかけすることは理解していますが、退職の意思は変わりません。退職日までできる範囲で引き継ぎに協力します。」
申し訳なさを感じるのは自然ですが、謝り続けるだけでは話が進みにくくなります。
感謝と退職の意思をセットで伝えましょう。
退職届を受け取ってもらえない場合
退職届を出そうとしても、「今は受け取れない」「人事に確認してから」と言われることがあります。
その場合は、いつ・誰に・何を伝えたのかをメモしておきましょう。
退職の意思を伝えた日や相手の返答を残しておくと、あとから状況を説明しやすくなります。
手渡しで受け取ってもらえない場合は、人事や本部の窓口があるか確認しましょう。
感情的に言い返すのではなく、「手続き方法を確認したい」と落ち着いて伝えることが大切です。
自社製品の買い取りを求められた場合
アパレルでは、退職時に制服や社販購入品、自社製品の扱いで迷うことがあります。
「買い取ってほしい」と言われた場合は、その場で支払いを約束せず、まず雇用契約書や社内ルールを確認しましょう。
金額や理由は、書面やメッセージで残しておくと安心です。
納得できない場合は一人で判断せず、退職代行や労働相談窓口など、状況に合う相談先を確認しましょう。
退職を自分で進めるのがつらいときは、退職代行も選択肢になる
自分で退職を伝えられそうなら、通常の退職手順で進めて問題ありません。
ただ、店長への連絡や引き止めへの対応が大きな負担になっているなら、退職代行に相談する方法もあります。
退職代行は、退職の意思を会社へ伝えるサポートをしてくれるサービスです。
「辞めたいのに言い出せない」「伝えたのに話が進まない」という状態が続くと、退職そのものより会社とのやり取りが大きな負担になることがあります。
退職代行を考えてよいケース
退職代行を考えてよいのは、自分だけで進めることが大きな負担になっているときです。
たとえば、次のようなケースがあります。
- 店長に退職を伝えること自体が大きな負担になっている
- 退職を伝えたのに、引き止められて話が進まない
- 会社との連絡や貸与物の返却を自分だけで進めるのが不安
店長と落ち着いて話せそうなら、まずは通常の退職手順で進めても問題ありません。
一方で、「自分だけでは退職の話を進められない」と感じているなら、退職代行を選択肢に入れてもよいタイミングです。
退職代行を使うときの流れ
退職代行を使う場合、まずは自分の状況を相談し、申し込み後に勤務先情報や退職希望日などを共有します。
その後、退職代行側が会社へ退職の意思を伝える流れが一般的です。
必要に応じて、今後の連絡方法や貸与物の返却方法を確認します。
ただし、細かい流れはサービスによって異なります。
「申し込んだら何をしてくれるのか」「会社から本人に連絡が来た場合はどうするのか」「制服や名札の返却はどう進めるのか」を事前に確認しておくと安心です。
退職代行は運営元と対応範囲を確認して選ぶ
退職代行を選ぶときは、料金の安さだけで決めない方が安心です。
運営元によって、対応できる範囲は変わります。
ざっくり整理すると、以下のようになります。
| 運営元 | 主な対応範囲 | 注意点 |
|---|---|---|
| 民間業者 | 退職意思の伝達 | 会社との交渉には対応できないのが一般的 |
| 労働組合 | 退職連絡・有給取得などの交渉に対応できる場合がある | サービスごとに範囲確認が必要 |
| 弁護士 | 未払い給与・損害賠償など法的対応 | 雇用形態や内容によって料金が変わる場合がある |
民間業者は退職意思の伝達が中心で、会社との交渉には対応できないのが一般的です。
労働組合が関わる場合は、団体交渉の枠組みで有給休暇や退職日などについて会社側と話し合える場合があります。
未払い賃金や損害賠償など法的な問題がある場合は、弁護士に相談できる退職代行の方が合うことがあります。
ただし、対応範囲や料金はサービスごとに異なります。
退職代行を選ぶときは、運営元だけでなく、料金・追加費用・貸与物返却の案内まで確認しておくと安心です。
「自分で言えるか不安」「引き止めに対応できる自信がない」と感じているなら、まずは対応範囲や料金を確認して、自分の状況に合うか見ておくと判断しやすくなります。
新卒でアパレルを辞めたいなら、今日できることから始めよう
新卒でアパレルを辞めたいと思うと、「自分が甘いのでは」「周りに迷惑をかけるのでは」と考えてしまうかもしれません。
でも、悩み続けるだけでは状況は変わりにくいです。
まずは、今日できることを一つだけ決めてみましょう。
- 就業規則を確認する。
- 退職希望日の目安をメモする。
- 店長に話す日を考える。
- 退職時期と退職理由を短い言葉に整える。
自分で伝えられそうなら、準備を整えて店長に話してみましょう。
もし退職を切り出すこと自体がつらいなら、一人で抱え込まず、相談できる方法を確認してみてください。
自分で伝える方法と、退職代行に相談する方法のどちらが合うか、今の状況に合わせて確認してみましょう。


